逆鮫小紋に出会う
2014.09.07
2014.09.09
色無地の着物を誂えようと思いまして、悉皆屋さんへお邪魔しました。
ご主人が、色見本帳の小さな端布ではわかりにくいでしょう、と、タンスの中からいくつか反物を出してくれまして、その中のひとつがこれ。
逆鮫小紋です。
染めと白生地の部分が反転しています。
通常は型紙の上から防染糊という生地が染まらないようにするための糊を置いてから生地全体を染色するので、糊を洗いながすとその部分は白く残ります。
が、この場合は防染糊ではなく色糊という染料を型紙に置いて生地を染めるため、色糊を洗い流すと糊の成分だけなくなり、このように色が残るとのこと。
こちらは松綱染工所の五代目、砂川裕孝さんの作品。
珍しい逸品を見せていただきました。
お値段なんと約五十万円…。
ため息しか出てきません。