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茶縞染織/糸紡ぎ・茶染め・手織り

染色作家 田中茂梨氏トークイベント

2018.02.03 2018.02.03

染色作家 田中茂梨氏トークイベント茨城県結城市の「つむぎの館」で行われた、染色作家 田中茂梨さんのトークイベントへ。
約1時間、草木染で結城紬を制作するに至った経緯や、稀少品種の蚕である「小石丸」を使用している理由など、貴重なお話をたっぷりと語ってくださいました。
民芸や音楽など多趣味でもあるという田中さん。田中さんの語り口調はとても穏やかで、草木染めの色合いそのものといった感じでした。
白洲正子さんとも交流があったとのことですが、自慢げにおっしゃるのではなく「遠くから憧れていた」という言い方をなさっていたのが何ともステキでしたよ。

草木染めの結城紬を実際に見るのも、そして、小石丸で織られた反物を見るのもはじめてです。
糊抜きする前の結城紬独特のパリッと感ではあるものの、しっとりとした風合いが感じられました。
※「小石丸」について詳しくはこちら(wikipedia)へ。

繊細な縞柄を画く草木染め独特の優しい色味も、反物の間近でみるのと遠目に引きでみるのとでは全然違う印象になって、ただ溜め息がこぼれるばかりです。草木染めの結城紬は堅牢度(日光や洗濯などに対する染色の丈夫さの度合)の検査基準が特に厳しいので、基準をクリアしつつ納得のいく色を出せるようになるまでには長い年月がかかったそうです。
展示作品は商品でもあるので写真を掲載することは控えさせて頂きますが、デジタルを介して色合いを伝えることも難しいので、これはもう、実際に目にして手にして下さいとしか言えません。

田中茂梨(しげり)さんが染色から機の下ごしらえをし、奥さまが機織りをしているとのこと。
本日から開催している展示会では反物も実際に触れることもできますので、二人三脚で織りなす草木染めの優しい風合いをぜひご堪能下さい。

静の表層 - 色の重ね 草木染 –
会期:2018年2月3日(土)〜2月25日(日) 火曜休館
時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
場所:つむぎの館 陳列館
詳細URL:http://www.yukitumugi.co.jp/event/seinohyousou/

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