ペットブラシで綿打ち:YouTube公開
綿仕事の道具シリーズ、第2弾はカーダーです。
手持ちのカーダーを紹介するとともに、100均のペットブラシで洋綿をカーディングして糸を紡ぐまでを動画にしました。
ペットブラシでカーディングするコツは、少しの量でカードをかけて、できあがったシート2枚を1cm程度重ねてから棒に巻きつけて篠綿にすること。
細い篠綿になりましたが、タクリで紡いでみるとスルスル気持ちよく紡げました。
本格的なハンドカーダーを買う前に、ちょこっとお試しカーディングするには最適だと思います。
また、今回の動画を作るにあたって、「梳毛(そもう)」「紡毛(ぼうもう)」といったウール(羊毛)の繊維用語や、「カーディング」と「綿打ち」の本来の意味を改めて詳しく知ることができました。
厳密に言うと、綿(コットン)は「毛」ではありませんが、ウール用語をお借りして綿での違いを簡単に説明すると。
梳毛(そもう)
カーダーのような針布の付いたクシ・ブラシ状の道具を使って、繊維の長さや太さを整えて流れを一定に梳いた状態。
梳毛で紡いだ糸は、毛羽立ちが少なく滑らかでツヤがあります。
つまり、こちらが「カーディング」。
紡毛(ぼうもう)
塊を解しただけで繊維の長さや太さはまちまち、流れも不均一で梳き整えていない状態。
紡毛で紡いだ糸は、空気を含むので柔らかさと暖かみがあります。
これが綿でいうところの「綿打ち」。
綿弓という道具の弦を綿に打ち付けて塊を解すので、そう呼ぶんですね。
本来の綿打ち道具として「綿弓」も紹介したかったのですが、私は所持していないため静止画のみとなりました。
画像を快くご提供くださいました「稲垣機料株式会社さま」、本当にありがとうございます。 画像出典:稲垣機料株式会社ホームページより「竹製綿弓」