プランターで始める綿花栽培:第5回「開絮(かいじょ)と綿花の収穫」
第5回は、綿の開絮(かいじょ)と綿花の収穫について解説します。
暦のうえでは二十四節気の「処暑(しょしょ)」、七十二候でいうところの「綿柎開(わたのはなしべひらく)」を迎えるころ、綿の実の萼(がく)が開いてフワフワの綿花が現れる時期です。
1. 開絮(かいじょ)とは
綿の実が熟すと固い萼が割れ、実の中から綿が顔をのぞかせてくることを「開絮(かいじょ)」といいます。
花が咲き、綿の実が結実してから熟すまでには、1ヶ月から2ヶ月ほどかかります。
実の中で繊維が生成するためには水分が不可欠ですが、実の萼(がく)が適度に乾燥しないと開絮には至りません。
- 土の中から、しっかりと水分と栄養を実に与える
- 十分に日光を当てて、萼を乾燥させる
一見矛盾しているようですが、この2つのバランスが重要です。
葉がたくさん茂っている株であれば、日差しを遮っている不要な葉を取りのぞき、綿の実に日光があたるようにすると良いでしょう。
2. 収穫のタイミング
綿の固い萼が開いた直後は綿毛(繊維)に水分が残っているので、2〜3日程度は綿の木に付けたまま乾燥させるのがベストです。
萼が完全に開き切り、包葉から水分が抜けて茶色になってきたら収穫のタイミングです。
また、朝の早い時間帯は朝露で湿っていることがあるので、お昼前後に収穫するのがお薦めです。
実綿の収穫の方法
糸紡ぎや手芸用の詰めワタとして使う場合は、萼から実綿を摘まんで取り外すようにして収穫します。
和綿は包葉や萼を傘のようにして下向きに実が開くのですが、洋綿は逆に上向きに実を開くため、雨に濡れている状態が長く続くとカビが生えたりワタの品質が落ちてしまいます。
完全に開ききっていない実があるのに雨が降りそうな場合は、枝や萼が付いた状態で収穫し、部屋干しでしっかり乾燥させましょう。
この場合、包葉を取りのぞいておくと綿の繊維に葉のかけらが付かず、見た目も美しく保管できます。
長い枝ごと収穫したい場合
リースやドライフラワーなどのクラフト素材として使う場合は、側枝ごと収穫すると綿花の姿が美しいまま使えます。
収穫のポイントは次の通りです。
- 側枝についた実が全て大きくなり、主枝に近い方から1〜2個開いたタイミング
- 切りとった側枝は、温室や暖かい室内で先端の実が開くまで乾燥させる

よくある質問
- Q. いつまで収穫ができますか?
- 最高気温が20度を下まわるようになると、実が開くペースが落ちてきます。
また、朝晩の冷え込みによる湿気があると萼の乾燥が進行せず、実が大きくても開きにくいことがあります。 - プランターを室内に移動することが可能であれば、屋外から暖かい室内で管理しましょう。
移動が難しければ、枝ごと収穫をして部屋干しをし、実が開くのを待ちましょう。
次は、いよいよ最終回、第6回「採種と収穫した綿花の活用」です。
播種用の種の選別と、収穫した綿花の活用方法について解説。
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