プランターで始める綿花栽培:第3回「摘芯と支柱立てと梅雨の育成管理」
第3回は、摘芯や支柱立てといった、生長期の育成管理について解説します。
1. 摘芯
摘芯は、主枝から伸びる側枝へと栄養が行き渡らせて花実を大きく育てるための管理方法です。
必ずしも必要な処理ではないのですが、主枝を伸ばして側枝をどんどん増やすか、摘芯(主枝をカット)して太い側枝に育てるか、栽培環境によって方法を選ぶと良いでしょう。
摘芯をする場合のタイミング
プランターのサイズにもよりますが、
・綿の木の大きさが40〜50cm前後
・花芽がついた側枝が5〜6本
くらいを目安に摘芯をすると小振りで管理しやすい栽培が可能です。
もし、花芽がつく頃になっても小さい場合は、摘芯をしないでそのまま大きく育ててみてください。
参考までに…
地植え栽培での摘芯はプランター栽培よりも少し大きめの頃合いで、
・綿の木の大きさが60cm前後
・花芽がついた側枝が7〜8本
を基準としています。
摘芯をする位置
主枝から伸びている一番上の側枝を見つけたら、その側枝から一番離れたところで主枝の先端を切り落とします。
関連動画 YouTubeチャンネル「木紋家の手仕事」
和綿の摘芯のタイミング/綿を育てる season3 ep.1
3分20秒あたりから、詳しい摘芯の説明をしています。※地植え栽培の摘芯方法は、この動画をご参照ください。
2. 支柱立て
綿の木の大きさが50cm前後になったら、支柱を立てておきましょう。
風の当たらない場所で育てているのであれば必ずしも必要ないのですが、綿の葉が大きいため強風に煽られると枝が折れてしまうことがあります。
これからの季節、ゲリラ豪雨や台風に備えて支柱を添えておくことをオススメします。
根を傷つけない少し離れた位置に支柱をプランターの底までしっかりと差し、主枝の中央あたりで、麻紐や園芸用の結束バンドなどを使って固定。
大きく成長したら、背丈に合わせた支柱に取りかえてください。
3. ハマキムシ対策
初夏から収穫最盛期にかけて、綿栽培をしている人を悩ませるのが「ハマキムシ」です。
ハマキガ科の蛾の幼虫で、葉を丸めて食害する害虫の総称です。
丸まった葉の中にハマキムシが棲み着いていたら、葉っぱごと切り取って処分。
摘芯前の葉の枚数が少ない時期にハマキムシを見つけたら、生長に必要な光合成を優先させて、割り箸などで幼虫を摘まみ取るのがベストです。
完全ではありませんが、薄めた木酢液を噴霧してみたり、マリーゴールドや香りの強いハーブ類をコンパニオンプランツとして側に置いて成虫の蛾を寄せ付けないようにしてみるのも対策の1つです。
よくある質問
- Q. なぜ摘芯をするのですか?
- 主枝の先端を切り取る(摘芯する)ことで上へ伸びようとする栄養分を側枝へと行き渡らせることが目的です。
それによって、側枝に花芽がたくさん付き、実も大きく育ちます。
次回予告
次回は、追肥と猛暑の水やりについてご紹介します。
※7月上旬を予定
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