小紋屋 TOP

茶縞染織/糸紡ぎ・茶染め・手織り

原綿(コットン)を染める

2022.09.26 2022.09.29

YouTubeのshorts動画で投稿した「コットンボールをつくる」方法が意外にも楽しくて、手持ちのカラーコットンでは物足りず、定番の染料を使って色綿を作ってみようと思い立ちました。

種を取った繰り綿(くりわた)を精練

  1. 不織布の袋(生ゴミ用が便利)1つに対し、20gの繰り綿を入れる。
    今回は20g×6袋=120gの綿を用意。原綿(コットン)を染める
  2. 浴比が20倍〜30倍の水を鍋に入れて火に掛け、繊維5〜10%程度の重曹を入れたところに綿を投入してアルカリ精練をする。
    (重曹の量は綿の汚れ具合によって増減する)
  3. 沸騰してから15分くらい煮込んだあと、冷水にとって繊維を良く冷ましたあと、しっかりと水洗いをする。
    ※綿が詰まった不織布の中は熱いので火傷に注意!

染色

通常、綿の染色前には豆乳を使ったタンパク濃染をするのですが、お天気が悪い日が続いていたのと濃染処理をしなくても比較的染まりやすいお茶やブルーベリーを染料としたため省略しました。

まずは、いつものお茶染めです。
媒染方法は焼きみょうばんと酢酸鉄。
基本的な染め方や媒染方法は過去の記事をご参照ください。

原綿(コットン)を染める

そして夏の定番、ブルーベリー。
基本的な染め方や媒染方法は過去の記事をご参照ください。

ピンク系紫がクエン酸、ブルー系紫は重曹で発色させました。
ブルーベリーのアントシアニンは金属イオンで媒染すると発色が悪くなる気がするので、今回は媒染をしていません。
※写真は、染液から出した直後で濡れているため色が濃く写っています。

原綿(コットン)を染める

染め上がり

染めた綿を天日干しで乾かして、カーディングしてシート状のバッツにしたところ、色合いがかなり薄くなりました。
左の2つがブルーベリー染め(クエン酸、重曹で発色)、中央2つがお茶染め(鉄とアルミ媒染)、右2つが緑綿と茶綿(そのままの色です)。
原綿(コットン)を染めるこれらを適量ずつちぎって丸めて、和綿の萼に接着。
彩りのあるコットンボールが完成です。
原綿(コットン)を染めるInstagramのリール動画「コットンを染めてみる」も合わせてどうぞ。

羊毛ほどではないにしろ、若干フェルト化してしまってカーディングが大変だったので、軽くカーディングしてバッツの状態から染めたほうがよさそうです。

繊維も染料も天然素材。
淡い色合いではありますが、想像以上に可愛らしくできあがったのでクリスマスに向けて量産しておこうと思います。

染色と付随する工程に関する注意事項 も、あわせてお読みください。

関連タグ

Ads by Google