伝統技traditional

平成中村座 試演会

2015.04.21

IMG_2001亡き十八代目中村勘三郎さんの遺産ともいえる平成中村座の試演会が、浅草に戻ってきました。
3年前の試演会「寿曽我対面」は衣装を着けずに立役も女形も全員裃姿で素顔という素の舞台でそれはそれは感動したのですが、今回はしっかり衣装も化粧も本番同様にこしらえての華やかな試演会でした。

普段はあまりセリフもなく、師匠をワキで支えるお弟子さんたちの晴れ舞台です。名題下のお弟子さんたち優先でくじ引きをして大きな役を与えられるので、え、この人がこの役を!?というサプライズもあった「三笠山御殿」。
一度きりの舞台のために、出演するお弟子さんたちはもちろん、本役の役者さんたちが舞台のあとに稽古をつけてくれたり、裏方さんや鳴り物さんたちスタッフの愛情がしっかりと伝わってくるのが嬉しいです。


kanzaburou

その後の「おたのしみ座談会」では、3枚の勘三郎さんの写真パネルと一緒に4月6日に亡くなった小山三さんのパネルも並んで飾ってあったのですが、小山三さんの思い出話を湿っぽくせずに笑い話に変えてしまう勘九郎・七之助の話術にホロリと感動。
その他の様子は他の方のブログや「歌舞伎美人」の記事「平成中村座 試演会」3年ぶりの賑わいを参照していただくとして割愛し、ちょっとだけ自慢をさせていただきます。
今回の平成中村座には、十八代目中村勘三郎にかけて、18個の勘三郎さんの目として「隠れ勘三郎」が開場のあちこちに描かれていました。
お客様の中にはこの「目」をコンプリートした人もいるようですが、私は6つの目を確認。
その一つが、私が座っていた座席「18列3番」にもありました。
チケットは何も考えずに空いている中で一番よい席を取っただけなのですが、後ろの席のお客様から「ここ見て!」と教えていただきやっと気がついた次第。
勘三郎さんと一緒にお芝居を観ていたのかと思うと胸がいっぱいになりました。

これからもずっと続けてくれるであろう平成中村座と試演会。
その軌跡をできる限りリアルタイムで追いかけていきたいと思っています。

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